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2000年8月のお知らせ

朝日新聞にて『クリアーボイス』が紹介されました

耳遠い母へ「拡聴器」 手軽さこだわり手作り

朝日新聞 2000(平成12)年8月11日付

「相手の声が聞きづらくなった」。そんなお年寄のために川崎市高津区の電子機器会社が開発した「音声拡聴器・クリアーボイ ス」が売れている。耳にあてるだ けで使える手軽さ、補聴器に比べて値段が手ごろなことなどが人気を呼び、昨年3月からの通信販売を始めてから,約9000台が売れたという。

  開発したのは同区末長の「伊吹電子」の松田正雄社長。
  孝さ11センチ、幅4・6センチ、厚さ約2センチ、重さ50グラムの本体は携帯電話のような形。大きめのスイッチがついていて、握りながら耳にあてる と、相手の声も、自分の声もはっきりと聴き取れる。単4電池2本で動き、長時間使いたい時や、音楽を楽しみたい時は、イヤホンやヘッドホンを使う。

耳の遠かった母と何とか会話をしたい、と思ったのが、開発のきっかけだった。母親は、高価な補聴器を買ってやっても「雑音が入ってうるさい」と、いつも布団の下に隠してしまったという。
そこで1997年、簡単な段ボールにマイクとスピーカーをつけた手作りの音声拡聴器を作った。母親が気に入ってくれたため、何個か作って親類などに配った。会社に持っていくと、社員から商品化を勧められた。

  伊吹電子は本来、監視カメラや計測器に組み込むプリント基板の設計、制作をしている。松田さんは、そのノウハウを生かして研究を重ね、2年がかりで完成させた。特許も取った。
  だが、母親は、完成の前年に亡くなり、完成品を使ってもらうことはできなかった。

  「クリアーボイス」は何より利用者の立場から、簡単な設計にこだわった。必要な時だけ使え、雑音もない。値段もできる限り抑えて9800円。
  今では病院や福祉施設などでも利用されている。松田さんのもとには、利用者から「毎日が明るくなりました」「母親にプレゼントします」などと書かれたお礼のはがきが毎日舞い込んでいる。